「不動態化」とは? | |
ステンレス鋼はもともと錆び難い鋼ですが、材質自体による耐食性だけではなく、その表面に形成されている「不動態皮膜」と呼ばれる、一種の酸化皮膜の作用によるものです。この皮膜はステンレス材料成分中のCrが12%以上であると、大気中の酸素と反応して非常に安定した、眼に見えない不動態皮膜(膜厚1~3nm)を形成します。 |
「不動態化処理」について |
ステンレス素材表面の油分を除去したのち、酸化剤(例:硝酸)中に浸漬、塗布して、表面の不動態化現象をおこさせます。また、電解研磨後の製品においても不動態化処理を行い、より不動態皮膜を強化させることもあります。 |
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工事の事例 | ||
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「P-max処理」とは? |
P-max処理は、まずは前処理で電解研磨を行い、バフ研磨や機械加工によって生じた加工変質層を溶解除去するとともに、最表面のCrとFeの含有量比を1.6:1以上のクロムリッチな層に改質します。その電解研磨で耐食性を向上させた後、特殊な不動態化液に浸漬させることによって、より安定そして緻密な酸化皮膜を生成させ、なお且つその皮膜中に高耐食性金属化合物を取り込ませているものです。 |
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作業フロー | ||
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適用例 | ||
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